看護師が電子カルテを扱う職場に就いたら

毎日紙媒体のカルテを扱っている看護師は、整理や保管が大変で苦労している。医師の癖字がひどくて字が読めないケースも珍しくないだろう。このような事態から脱却するため、電子カルテを使用している職場に憧れる看護師は多いのだ。パソコンの操作に慣れている看護師は、電子カルテの方が入力や閲覧も簡単で、扱いやすいことは明らかである。担当患者に関する情報も数秒で検索でき、医師からの指示も確認できる。看護記録を他の看護師と共有することも容易で、逐一口頭で伝える必要もない。

もっとも、サーバーがダウンしたら、クラウドに保存した記録が使えなくなり、閲覧も入力もできなくなってしまう。停電時は、予備電源を作動しない限り、パソコン自体が使えなくなる。電磁的記録は紙媒体より扱いやすいが、電気的トラブルがあると壊滅状態に陥るのだ。ハードディスクにバックアップした情報が落雷などの衝撃で消し飛ぶこともある。電子カルテにはこうした脆弱性が潜んでいることを忘れてはならない。

また、オンラインで外部と繋がった端末から、情報が漏洩するリスクもある。紙媒体なら泥棒が侵入して書類を持ち出さない限り、カルテの情報が盗まれることはないのだが、電子カルテは一瞬の操作で大量に盗まれる危険性があるのだ。このようなリスクを回避するため、ハッキング対策や電源確保が不可欠で、相当額の予算を組まなければならない。電子カルテの普及率が50パーセント程度に留まっているのは、デジタル化への抵抗感だけでなく、こうした予算上の問題も存在するためである。

電子カルテを使いこなすテクニックをまとめたサイトは⇒⇒⇒\こちら